思い足取りのまま、学校に向かう私。こんな精神状態で、効率よく進むはずもなく、どんよりしながら飲み会に突入。今日はビアガーデンだったのだが、開始10分前から雨になり、ビアガーデン会場が閉鎖。他の予約を取っていなかったもんだから、幹事はてんやわんや。ということで、飲み会は約1時間遅れの8時にスタートとなった。・・・何もかもツイてない・・・。飲み会の間、彼からメールがある。「今着きました。ご飯食べます。今日は俺も飲もうかな?」・・・「話があるって言わなかった?飲んで話されたくないんですけど・・・」と返すと「わかったよ。じゃあ飲まないで待ってるから。」と返信。その後、何通かのメールをこっそりやり取りするも、目の前にいる助教授が勘付いて「なんだ~、そんなにメールばっかりして~。いい人でもできたのか~。」と絡まれる。「違います。私に限ってそんなことある訳ないじゃないですか~」と流す。彼氏いない?つくらない?キャラとして研究室ではある私。「・・そうだよなぁ~」とちょっと納得の助教授。ホッとする私。9時をまわり最終電車に乗り込むため、助教授がトイレにたった隙に「あっ、私、もう帰るわ~」とお金を払って、脱出成功。急いで駅に向かう。10時10分発までまだ20分ほど時間があった。
彼にさっそく電話する。「今終ったよ。」・・「お疲れ様~。俺なんだか眠くなってきたから先に寝てるわ~。駅からは危ないからタクシーで来いよ。」・・・わかった。でも、それで話ができるの?「・・・うん・・まぁ・・。別に今日じゃなくてもいいぞ・・・」・・・はっ?来いって言ったの、アンタじゃん。そのためにこっちだって準備したんですけど、今さら・・何よ・・・と言う思いをグッとこらえて、だって来いって言ったじゃんと返すと「まぁ・・そうなんだけど。もう遅いだろ・・・。俺も眠いしさ~・・・。話って言うのはさ・・・」・・・またそういう安直な方法で私に伝えるのね・・・「オレ、お前に嘘ついてた。」・・ハッ、何それ?「オレ、お前といる時、俺出してなかったよ。」・・・どういうこと??「本当の俺じゃない俺を作って、お前と接してたってこと。」・・・はっ??何でそんなことするの?出したらいいじゃん。「だって、本当の俺出したら、お前、オレのこと絶対好きにならないってわかってたからさ・・・オレ・・・ムリしてたんだ・・・」・・・だって、全然ムリしてないっていってたじゃん。あれって嘘だったの?「・・・そうだよ。嘘だった。オレ、お前と付き合ってから、全然何にも手につかなくなっちゃって、いろんなものがまわんなくなってきた。友達からは最近メールがこないけどどうしたの?って何回もメールもらうしさ・・・お前の事以外、何にも考えられなくて。オレ、無理してたと思う。自分でそう思うよ。お前に好かれたくてムリしてた。でも、もうそれができない。だから、もうやめるな・・・そういうの。」・・・いいよ、べつにやめたって。ムリして嘘つかれるほうが最悪だよ(世の中ではそういうの詐欺って言うんだよ)。信じらんない!「信じらんないだろ・・・だったら、信じなくていいよ」・・今度は逆ギレ?・・「どうせ俺はこういうヤツなんだよ。お前を不幸にする悪いヤツなんだ。こんなヤツのことなんか、もう忘れたらいいじゃん。こんな嘘つきなんか、捨てたら良いんだよ。」・・・何言ってんの?おかしくなった??「もとからおかしいヤツなんです、どうせ俺は。こういうおかしいヤツなの。もうわかっただろ・・・」・・・そんなんでわかるはずないじゃん。何言ってんのよ。電話で話してても埒あかないから、とにかく行くわ。大体、なんでも、電話で安易に伝えすぎ。そういう所もどうかしてるよ、ホント。「ふーんだ。どうせ俺はどうかしてますよーだ。」
・・・まるで別人のような??彼。というか、よりやっかいにパワーアップしてしまった彼。これが本当の俺という告白に目の前が真っ暗の私。結婚がダメになっただけじゃなく、私が信じてみてきたあなた自身も嘘だったなんて・・・一気に言うことじゃないでしょ・・・全く。・・・と思いながら、新幹線から遠くなる景色をじっと眺めていた・・・(つづく)。