この間、後輩とご飯を食べているとき、一人でご飯を食べに行けるかという話しになった。私は、「吉野家はまだ行ってないけど、一人ラーメン屋、一人ファミレスはやったことあるけど。」って言ったら、「そんなことしたら、私、お母さんに泣かれる」と言われた。
私は、一人でいろんな所に行く。それは本業で一人で出かけることが多いから、そうなってしまうだけの話なんだけど、一人でもせっかく来たのだから、御当地モノでしょとばかりに、張り切って食べる所を探す。「一人で嫌だ」とか「なんか淋しい」という感情は基本的にはない。ホテルでコンビに弁当なんて、そっちの方が淋しくないか?って逆に思うくらいだ。
で、どうやって一人でラーメン屋に入ったんですか?
と、聞かれたので、そのときの(一番近い今)シチュエーションを話した。
私は実家近くでもボランティアをしている。そこに行った帰りの3時半から4時になろうとしていた時のことだ。お昼ご飯を食べていなかったので、猛烈な空腹感があった。もちろん、コンビニでおにぎりを買って、運転しながら食べるという選択肢が思い浮かばなかったことはないが、でもそんなものでは私の空腹感は充たされそうになかった。そこで、通り道にある、信頼できる一件のラーメン屋を思い描いたわけだ。迷わずそこに駐車し、一人暖簾をくぐる。店内には20代と思われる男性が一人、ラーメンを啜っており、店内には西日がガンガン射し込んでいた。
西日を避ける席にきちんとつくと、塩バターラーメンを1つ注文した。バターをつけるのは、何となく、自分への御褒美のつもりだった。注文を終えると、何の迷いもなく立ち上がり、本棚コーナーへと向かい、私の立ち読み愛読書である「SPA!]を数冊手にとり、席についた。私は男性週刊誌?のこの「SPA!」が結構好きなのだ。男性の視点でかかれているので、女性の私の目にはかなり新鮮に映るし、意外に読める内容がしっかり盛り込まれている。もちろん、いやらしいページがないわけではないが、甘い範囲だ。それをラーメンが来るまでの間、お行儀よく熱心に読む。そして、ラーメンが来ると中盤まではラーメンに集中するものの、後半の部分になると、どうしても手が雑誌に伸び、お行儀悪く読みながら食べる。それから、お冷を飲みながら、5分ぐらい雑誌を読み続け、何となく、もうでなくちゃなっと思ったところで、帰る。
・・・と後輩に話すと、「信じられない・・・」と言われた。恥ずべき所はないと思うのだが、やはり女の子としてはあるまじき行為なのだろうかとも思う。でも、どう見たって私の見た目は、20代前半のその辺にいる真面目な学生でしかないし、タバコを吸うわけでも、大げさにため息をついたり、
大きな音を立てて席についたり、雑誌を置いたりもせず、ラーメンの汁が雑誌につかないようにも気をつけて、ちゃんと節度を守って食べているのに、「信じられない」なんて、言われる部分がないようなのだけれどと思う。多分、1人でラーメン屋+男性週刊誌を読むことが、「信じられない」のだろう。
もちろん、その後実家について、「ラーメン食べてきた」と言ったら、父親に「よくやるな・・・」と言われたのだが。。。
女だけど、女としてある程度の枠で生きることは難しい気がする。もちろん、私は充分、女々しいけど・・・(笑)
食べたいものに、女も男もないというのは、やっぱり言いすぎでしょうか?